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ダンスパーティー AFS アメリカ留学の思い出 #2

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ダンスパーティー AFS アメリカ留学の思い出 #2 

 十代の若者は世界のどこでも、誰かに自分の意思を伝えたいと必死になっているものだろう。まあ、もちろん例外もあるだろうが、それはこの際、お引き取りを願うとしよう。そうしなければ話は前に進まない。 

 当時は、僕は自分一人のことで精いっぱいだったのだ。人はそれぞれに、自分の意志を相手に伝えたいと願っている。僕はそこまでは考えが及ばず、自分の思いを遂げたいだけで必死になっていた。あー、恥ずかしいと思う。若さとはこんなにも恥ずかしいものなのだろうか?

 今だから僕はそう思う。あの時、高校でそのようなルールを作ったアメリカ人に、僕は一応の敬意を表したいと思う。この問題は、もつと深く、もつと多岐にわたって考えることが必要だろう。少年・少女の時代の心の動きについて、それほど神経質になる必要はないという考えもあるだろう。

 それもわかるのだが、今日は六十数年前の一時期に敬意を表したついでに、僕の心からのお詫びを申し上げたいと思う。当時の高校を考えてみれば、3年間、一度もダンスパーティーに出席しなかった高校生もかなりいるのではなかろうか。そこへ浮かれて登場していた自分を恥ずかしいと思うのだ。

 それとも、そもそもはじめから、参加人員の制限があったりするのだろうか。つまり、時間に熱心な奴しか参加できないという一文が、だ。だいたい一つの高校には男女差もあるだろうし、全員めでたく出席、ということはないのかもしれない。そうしたらスクール・ダンスの意味は? 光の当たる側で喜んでいたのだが、これからは当たらない場所にいる人間の発言も聞いてみる必要がありそうだ。

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山本光伸プロフィール

 札幌で出版社・柏艪舎と文芸翻訳家養成校・インターカレッジ札幌を経営しています。
 80歳で小説家デビューを機にブログをはじめました。
 ロバート・ラドラム『暗殺者』、アルフレッド・ランシング『エンデュアランス号漂流』(新潮社)、ボブ・グリーン『デューティ』(光文社)他、訳書は200冊以上。

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